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山岳救助の有料化が国会で議論される

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社会
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ネタが思いつかなかったのと、韓国ネタを避けたかったので、ちょっとした突っ込み記事を。

首相、富士山救助の有料化に慎重姿勢 閉山期ルール周知「必要あればさらなる対応検討」

2026/6/22 12:36

高市早苗首相は22日の衆院予算委員会で、富士山の閉山期の登山を巡り救助費用の有料化が議論されていることについて「山岳遭難以外の救助活動との均衡や、実際に救助を必要とする人が救助要請を躊躇してしまう可能性があることなど、課題がある」と慎重な姿勢を示した。国民民主党の田中健氏への答弁。

産経新聞より

高市氏の発言全てを読んだわけじゃないけど、僕はこれに関しては反対。閉山期に山に入っておいて遭難なんて、割増料金で救助しても良いくらいだ。

人道を前面に出すのかモラルを問うべきか

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その費用は誰が負担するのか

このニュース自身には、なぜ予算委員会で首相に意見を聞いたのか?とか、そもそも国会で取り上げる課題なのか?とか、色々突っ込みどころがあるが、今回は、「山岳救助の有料化」に絞って考えていきたい。

山梨県の長崎幸太郎知事は今年5月の記者会見で、ヘリ救助の有料化も含め、無謀な登山の防止策について秋頃には方向性を出し、必要に応じて12月県議会に関連条例案を提出する意向を示している。静岡県も今月19日、ヘリ救助の有料化や立ち入り規制について具体的に検討するワーキンググループの初会合を開いた。

産経新聞「首相、富士山救助の有料化に慎重姿勢~」より

ベースとして知っておくべきことは、何処が費用負担するか?という点だ。

前提として山岳救助には多額の費用がかかる。

救助隊の出動、消防や警察の捜索活動、場合によっては防災ヘリの運航など、多くの人員と設備が投入される。そして、その費用の多くは公費、つまり税金によって賄われている。

では、その負担を誰が担うべきなのか。

通常の遭難であれば、「救える命は救うべきだ」という考え方から、公費負担にも一定の合理性はあるだろう。

しかし、閉山期の富士山のように、行政が危険性を理由に登山を控えるよう求めている状況で、あえて入山した結果として発生した救助費用まで、無条件に社会全体で負担し続けるべきなのか。この点については、議論の余地があるように思う。

山岳保険は支払わせるべき

登山を趣味として楽しむ人は、もしかしたら聞いたことはあるかもしれないのだが、山岳保険なるモノが存在する。

https://hoken.montbell.jp/sp/aiglong/mountain_list.php
山と溪谷オンライン

幾つかのメーカーだったり、保険会社だったりがプランを紹介していて、比較的低コストで設定されている。

この程度は、登山するにあたって支払わせるべきではないか。

山で遭難したときの捜索費用や救助費用はいくら?遭難防止策までまとめてご紹介 | トヨクモ防災タイムズ
本記事では、遭難時の捜索方法や捜索費用・防止策などをまとめています。何らかの事故やトラブルに見舞われて山で遭難し、救助ヘリや山岳救助隊による救助活動を受けた場合、どの程度の費用が必要になるのか気になる人は参考にしてください。

一旦、救助が必要な状況になって、ヘリコプターまで出動するような事態となれば、数日間の捜索で数百万のコストが必要となる。

山岳救助に関しては、様々な論点があるとは思う。

基本的には、救える命は救うべきだとは思うし、山岳救助の有料化によって「救助要請を躊躇する可能性」が出てくるのであれば、それは問題があるという意識もわかる。

が、この話は根本的に、気軽に登山が出来るようにすべきという発想が間違っていると思う。ハイキング程度の積もりでも、入る場所によっては容易に遭難するし、遭難してしまえば自力で帰還できる確率は下がる。

登山ならなおさらで、相応のリスクを負うべきなのだ。

そういう意味では、僕は首相の答弁には強い違和感を感じている。

理想論は支払わせるべきなのだけれど

ただ、理想論としては要救助者に救助費用を支払わせるべき、で、税金でこの費用を賄うことは止めるべきだと考えているのだが、これがなかなか難しい。

首相は、関係省庁や山梨、静岡両県などでつくる協議会が作成したガイドラインで、閉山期について①万全な準備がない登山の禁止②登山計画書の提出義務付け③携帯トイレの持参と持ち帰り―を定めていることを指摘。「ガイドラインの周知の効果や、関係者の取り組み状況を注視し、必要があればさらなる対応を検討する」と述べた。

産経新聞「首相、富士山救助の有料化に慎重姿勢~」より

時代錯誤と言われようと、閉山期に山に入ることそのものが問題で、入るヤツは自己責任くらいに考えている。登山を観光資源化することにも、個人的には反対なのである。

ただ、「どこからが登山なのか」とか、「登山口から上らない客はどう対処すべきか」とか、「信仰の対象として登山する方の扱いはどうするのか」とか、様々な論点はあるだろう。

特に富士山など、裾野が広い山の場合は、ある程度の高度までは人々の生活圏となっている。何処に線引きするのかという点を含めて、なかなか難しい。

しかし、制度設計が難しいからといって、リスク負担の議論そのものを避ける理由にはならないだろう。

無料ではない山岳救助

少なくとも、閉山期登山や一定の標高以上への入山については、保険加入や負担金の仕組みを検討する余地はあるように思う。

富士山では昨年4月、山梨県の防災ヘリに救助された中国籍の男子大学生が4日後、置き忘れた携帯電話などを回収するため再び入山し、静岡県警の山岳遭難救助隊に救助されるなど、閉山期の無謀な登山が相次いでいる。

産経新聞「首相、富士山救助の有料化に慎重姿勢~」より

このニュースに関しては、過去にも取り扱った。

インバウンドビジネスの憂鬱
観光立国だとかインバウンドビジネスだとか、声高に叫ぶ方々がいる。特に国交省辺りが積極的なのだが、外国人観光客を誘致するというのは良い面ばかりではない。「ひどすぎる」 日本で民泊した中国人観光客5人が大量のごみ放置したままチェックアウト、ブロ…

この時はゴミ問題で、入山料に賛成するという切り口であった。環境保全にはお金がかかるのだから、入山料を徴収してその費用を賄うべきだろうという話だったのだが、これに山岳保険としても別途徴収すべきだと考えている。

なぜなら、今は税金で賄っているからだ。

遭難者本人が請求書を受け取らないだけで、その費用は誰かが負担している。そして、その多くは自治体や警察、消防の予算、つまり税金によって賄われている。

救助隊員が山に入れば、その間は別の災害や事故への対応能力も低下する。ヘリコプターが出動すれば、燃料費や整備費だけでなく、貴重な運航リソースも消費される。

つまり、山岳救助のコストは単なる金額の問題ではないのである。

社会的に「登山には保険をかけるのが当然」「山岳救助には対価が必要」「リソースは貴重」という共通認識になっていくことが大切なのだと思う。

まとめ

この話は、結局のところ救急車の有料化の議論と同じ側面を持つ。

救命を必要とする人の救助を躊躇うべきではないという議論と、そのリソースを確保するために一定の対価は支払うべきという議論は両立するハズである。

緊急性があると認められれば無料化するが、基本は有料。その為の保険も必須という切り分けにしておかないと、モラルハザードが起きて「安易な利用」が発生してしまう。

個人的にもタクシー代わりに救急車を呼びつけて、口論をしている人を見かけたことがあるが……、あんな人のために貴重なリソースが浪費される構造になっていることは看過してはならないと思う。

そしてこれは、救助を有料化するか否かではなく、「救助にはコストがかかる」という現実を社会全体で共有することが、まず出発点なのだと思う。

コメント

  1. 匿名 より:

    警告を出しておく
    山岳保険加入の義務化
    未加入の場合は救助隊は来ない
    閉山中の富士山はヒマラヤ登山のトレーニングレベルなので
    天候によっては二次遭難の危険性があると保険加入していても救助隊は来ない

    • 山童 より:

      閉山期に勝手に入山しました。
      簡単明瞭、そういう奴の救助要請に応じない。助けない!
      それで良いんじゃ?
      そもそも積雪期登山はガチで危険なもので、実は海外の高嶺に劣らない危険がある。
      というか、最高峰220mの丘陵である三浦アルプスの夏季登山ですら、最深部の二子山の渓谷は蜂に蛇に熱中症で、単独行は危険が伴う。足を挫いただけでピンチになる。
      山でロストしても、読図ができれば、
      地図で確認できる最後の地点から、
      登り下りに要した上下動の移動距離で
      現在の「標高」はおおよそ割り出せるし、標高が分かれば、確認可能な地点で太陽は左右または前後の何方にあったか? こうした事から、ランドマークとなる地形や人工物から、予測される標高の等高線を辿る事で地図上の現在地は割り出せる。
      けど、GPSに頼り過ぎて、読図はできない。コンパスの使い方も解らない。
      そういう人が「山に入るのが間違い」です。登山者と登山客は違う!
      んで、そういう現象が起きるのって、
      木霊様が指摘されたように「登山の観光資源化」が原因です。
      昔ね、国鉄新宿駅にアルプス広場があった時代、少なくとも積雪期、厳冬期の登山するような奴は、必ず読図やコンパスの取り扱いを知っていて、
      装備も厳冬期用の物を携行していた。
      これら厳冬期用の装備は、揃えるのに
      金かかる。
      そこは畑違いだけど、サバゲーやる七面鳥様あたりなら解る想う。あれもガチでタクティカル装備を揃えるとボーナス吹っ飛ぶでしょ?
      んで、そこを高いからと、ワークマンの品で揃えたりする。いや、ワークマン良いメーカーなんですが。スリーシーズンの田園ならば。
      しかしアレで冬季に出かけたら死にますよ!
      そういう人が山岳保険に入るはすもない。それ助ける必要あります?

      富士山の事故頻発を起点に、入山禁止の措置を自治体が求めていて、そこに
      「登山家」が反発してる話もある。
      まぁ、富士山はヒマラヤやカラコルム行く人の練習場所だから。
      気持ちは解るのですが、それもねぇ。
      だって「ヒマラヤに登ってくれ」なんて誰も頼んでないしねぇ。
      あとノンフィクション出てるけど、
      「五大陸最高峰無酸素登頂全制覇」を謳い文句にして、チョモランマ側だかエベレスト側だかで死んだユーチューバーいたすよね。数年前。
      いや無酸素も何も、酸素ボンベ必携なのはエベレストのみで。
      他はマッキンリーだろうがキリマンジャロだろうが必要ない。(きちんと高度順応すれば)
      そこを理解できないマスコミが担ぎ上げて、難関の南西壁だかで死んだ。
      (そもそも両手指を失って、アイスアックスを握れない体で、どうやって登攀するつもりだったのか?)
      結局ね、先の観光資源化と持ち上げるマスコミが、「あまりに無知すぎる」のですよ!!
      んで、自業自得なユーチューバーみたいのが出てくるから、現場しらない自治体の観光課みたいのが、リスク考えずに遊園地化する!

      とりあえず何も考えてない、備えてない奴は、とっとと見殺しにして、
      それで谷川岳なみにバタバタ死ねば、
      ハイキング気分で出かける奴がいなくなって良いのでないすか?
      何事も適正化するまでは人柱が立つものですよ。
      救急車は必要すが、山岳救助ヘリって、別に普通の市民に必要ないですよね? 行くなら覚悟と用意をして行くべきで、それない奴を助ける必要はないです。

  2. 山童 より:

    ああ、匿名様のコメ欄に入れてしまいました。匿名様、失礼しました。

    ずいぶん前だけど、元グルカ兵の方や
    シェルパやっていた方が日本に来て、
    秋山を登られた事かあるのですが。
    彼らをして、「日本の山は難しい」
    と語るのを山岳会の会報で読んだ事があります。
    日本の山の危険は
    「質が違うがリスクは決して低くない」という事を報道は知らしめるべきなのですが、やらんすね。
    今は登山の解説ユーチューバーに割と真摯な方々がいて、必要ならそっちを当たります。けど山で遭難する高齢者はYouTubeを観ないんですよねぇ😮‍💨