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ドイツの戦闘ドローン計画が暗礁に、2029年配備は困難か

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北欧ニュース
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ちょっと期待していたのに!

戦闘爆撃機型ドローン計画は遅延する可能性が高い

2026年7月22日

ドイツ連邦軍は、2029年から開始予定だった戦闘爆撃ドローンの配備計画を延期せざるを得なくなる可能性が高い。ヴェルト紙は、連邦国防省の内部文書を引用し、この計画は当初の予定期間内ではもはや実現不可能だと報じた。国防省の報道官は、計画が議会に提出されるまでは、スケジュールや兵器開発計画についてコメントを控えるとした。

hart punktより

最近、コメントを貰ったこともあってドイツの方針を色々集めてはいるのだが、あまり思わしくない。それで、関連記事として軽めの話題を取り上げてみた。

で、本日紹介するのは戦闘爆撃機型ドローンの話だ。

報道を見る限り、2029年としていた初期運用能力(IOC)の獲得は難しく、数年規模で遅延する可能性が高いという。

揉める理由

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MQ-28への期待

ドイツ兵器はそこそこ世界でも信用されているのだが、ドイツの技術が世界一かどうかはさておき、その開発力はやや陰りを見せているようだ。

戦闘爆撃機型ドローンの計画も、2029年という比較的短期間での戦力化を目指していただけにそこそこ注目していた。

ドイツはMQ-28ドローンによって、戦闘用ドローン開発計画を拡大している。

2026年4月1日

2026年3月31日、ラインメタル社とボーイング・オーストラリア社は、ベルリンがユーロファイター戦闘機部隊を支援する忠実な僚機として構想するMQ-28ゴーストバットに関する提携を発表した。この動きは、2029年に計画されているドイツ空軍の共同戦闘機(CCA)の要求が、トーネードの退役と、トリニティ・ハウス合意で発表されたXQ-58Aと独英共同開発のステルス戦闘ドローンとのマルチトラックアプローチによって阻害されている中で起こった。

Meta-defenseより

オーストラリア企業とラインメタル社の提携も発表され、「これなら期限に間に合うのではないか」という期待もあった。

ここでいうMQ-28は、将来戦闘航空システム(FCAS)とは別に検討されているCCA(協調戦闘機)候補である。ドイツでは複数の無人機計画が走っているので何とも分かりにくいが、CCA配備を目指してMQ-28の採用を検討していた。

遅延リスクの指摘

ただまあ、開発を加速させるためにオーストラリアと手を結んだものの、2029年の期限は守れるか怪しいという話は出ていた。

2029年までに連携戦闘機を配備するという要件は、トーネード戦闘機の退役計画と、戦闘航空戦力の強化という喫緊の課題に起因する。ハートプンクト氏によると、MQ-28ゴーストバットのターンキー方式での導入が検討されたものの延期され、新たな市場評価が行われたという。2029年までに信頼できる初期能力を達成するためのスケジュールは依然としてタイトであり、統合と初期資格取得に向けた各経路にプレッシャーがかかっている。

Meta-defense「ドイツはMQ-28ドローンによって~」より

この時点でもスケジュールはかなり厳しいと言われている。

それでも、世界的にも開発は急がれているので、ドイツが「既存機を活用して早期に能力を獲得する」という方向性には一定の現実味があったのである。

遅延の可能性が濃厚

で、結果的な話ではあるのだが、「どうにも厳しそうだよ」ということのようだ。

ヴェルト紙の報道によると、調達決定の前に複数のシステム間で競争が行われる見込みだ。これは専門家の間では既に予想されていたことだ。しかし、同紙によれば、2029年までの初期運用能力の達成はもはや不可能になったという点が新たな情報だ。数年の遅延が見込まれている。記事によると、ドイツ連邦軍は遅くとも2035年までにNATOに様々な任務用の無人戦闘機を提供する予定だ。しかし、最終決定はまだ下されていない。競争は2027年まで開始されない見込みだ。

hart punkt「戦闘爆撃機型ドローン計画~」より

情報が開示されていない状況なので、何が要因で遅延するのかは具体的ではないが、どうも仕様決定から技術の実現までにはそれなりの隔たりが存在するようだ。

2024年2月23日、ロンドンにおいて、ドイツのボリス・ピストリウス国防相と英国のジョン・ヒーリー国防相は、トリニティ・ハウス協定に署名した。この協定により、ドイツと英国は、射程000kmを超える精密攻撃能力の獲得と、戦闘ドローンの共同開発に取り組むことが約束された。資金や共通ドクトリンに関する詳細は、それ以降公表されていない。しかしながら、この協力は野心的な方向性を示しており、アーキテクチャと技術的成熟度に関して根本的な選択が必要となるだろう。

hart punkt「戦闘爆撃機型ドローン計画~」より

以前から「出来そうだ」「ドイツならやってくれる」という空気はあったんだけど、その目処がたっているかは不明。

政治的な配慮

原因は、どうやら政治的理由っぽいが。

ドイツは戦闘用ドローンを欲しがっている。しかし、政府関係者の間で入手先について意見がまとまらない

2026年7月22日

ベルリン発 ― ドイツはNATOの重要な要件を満たすため、無人戦闘機部隊の保有を目指している。しかし、オーストラリア製のドローンを購入するか、欧州製の代替機を待つかをめぐって国防省内で意見が分かれており、2029年までに初期部隊を配備するというベルリンの目標が頓挫する恐れがある。

~~略~~

POLITICOが入手した複数の機密省庁文書によると、当局者の間では、欧州のプロジェクトが成熟するまでのつなぎとしてボーイング・オーストラリアのMQ-28ゴーストバットを購入するか、ドイツや欧州の設計開発にさらに時間をかけるためにまず競争入札を実施するかで意見が分かれていることが明らかになった。

POLITICOより

何というか残念至極ですな。

要するに、

  • MQ-28を導入して早期戦力化する案
  • 欧州メーカーの成熟を待つ案
  • まず競争入札を行う案

これらが政府内で競合している。これと、FCAS計画漂流が決定的になってしまったこともあって、そこから切り離した無人機計画をなんとかしようという層もいるらしく、結果的に一つに絞り込めない状況のようだ。

産業界とのバランス

この「政治的理由」というのが、どうやら産業界からの要請によるらしいのだよね。

ある省庁の文書によると、初期艦隊の費用は約8億2000万ユーロで、ラインメタル社が関与しているにもかかわらず、工業的な作業の大部分はドイツ国外で行われる予定だ。これは政治的な課題も生み出した。大規模な軍事購入には連邦議会の予算委員会の承認が必要であり、議員たちはドイツとヨーロッパの産業を強化するために国防費の増額をますます強く求めている。

POLITICOより

当たり前の議論ではあるんだけど、「巨額の防衛費を投じるなら、国内開発しろ」ということらしいのだ。

で、オーストラリアからのMQ-28の購入、開発というのは反対するのが産業界からの要請らしい。

政治というのは、政策を進めつつ、あちらこちらの利益を配らねばならないので大変だね。だが、国内の利益の最大化のためには、泣いて馬謖を斬るくらいの覚悟は必要だと思う。ドイツの政治家は、今それが出来ないようだね。

まとめ

もちろん、防衛予算を国内産業へ還元したいという考え方は理解できるし、国家安全保障と産業政策を両立させたいという発想も間違いではない。

しかし、その結果として必要な戦力整備まで遅れてしまえば、本来の目的を見失いかねない。

今回のニュースは、単なるドローン開発の遅延ではなく、ドイツの防衛政策が抱える「調達の難しさ」を象徴する事例として見るべきなのだろう。

コメント

  1. 山童 より:

    うっ! ちょっとガッチャマンぽいデザインで、竜の子プロのアニメ世代には刺さる🤣

    んで、いよいよ有人機一機に、複数の無人機で編隊組む時代らしく。
    その先は雪風や、さらに無人機を率いる雪風な時代となりそう。
    最近、ウクライナのドローンで、地上型ドローンの映像みていて(人のコントローラだけど)運搬から砲弾を載せての爆破、さらに機銃を積んでの対人戦闘と、ドローン=航空機のイメージが払拭されたのすが。
    これってシンギュラリティが来たらぜんぶ「雪風」になるすよね?
    つか戦争に人がいらなくならね?

    あと「ほほう。」なのは、ドローン避けネットが道路に被されてるす。
    爆破を止める事はできないすが、ネットにプロペラが引っかかると、ハエ取り紙みたくなり、爆発しても道路上の車に被害は小さいらしいんすね。
    つまり……
    最新テクノロジーは意外とローテクに弱味あったりする!
    まぁ、そういう意味で有人機や人のパイロットがいなくなるかは?すけど。
    デザイン観てても「操縦者の保護」を考えないと、いろいろとシンプルに強くなるぽいのが解るすね。

    ところで最後に、
    「ラファールって強いの?」
    なんか「F22ラプターより強い」って
    噂をききました。
    強い弱いが、ドックファイトに強いなのか、通信やAIと連携した「相手のレーダー索敵外から先制攻撃」ちう意味で強いのか、はたまた運用に有利な点がえると言う意味なのか?
    そんなに凄いの??

    サヘル地域での紛争で、追い詰められたフランス軍が、NATO仲間国に頼んでラファールも出してました。
    でも中央アフリカのワグネルに撃ち落とされたって聞きますけど。
    サヘル地域(マリ、ブルキナファソ、ニジェール、中央アフリカ共和国)で、フランスが覇権を失ってる原因に、「フランス外人部隊いがいは役にたたなかった」があるらしいすが。
    だとするとラファール撃墜の噂は結構に効いてる気がするのすけど。

    • 山童 より:

      こういう無人機って、通信技術と天子的な情報処理能力の産物すよね?

      実はこれ、この数年、コロナや東京五輪辺りと比べて、爬虫類と哺乳類くらいに隔てた進化してませんか?

      これまた「おねだり」になてしまうのすが。

      講談社の「ロシア軍の日本人兵士」ちう近刊がありまして。
      事業に成功した有能なビジネスマンが
      人生の空虚を埋めるべくロシア側で義勇兵(う〜ん)ちうノンフィクション本です。
       んで、赤裸裸に書かれた「ロシア側の戦場」を観ると、かなりウクライナとロシアの差が埋まってる?
      実際、ロシア軍側かなりダメージが蓄積してる。

      そこから浮かぶのは、
      「ウクライナが低予算で少ないリソースで精密砲撃できる」のだと。

      誘導装置つけた誘導弾より、砲弾の方がクソみたいに安いのは間違いない。
      んで、衛星とか、衛星までいかなくても成層圏に浮かべた飛行船は、かなり地表の座標を正確に捉えますね。
      (シナの飛行船はコレか?秋口からソフトバンクが基地局として成層圏に飛ばしますね)
      とはいえ、それは2D座標になる。

      ところがウクライナのドローンって、
      飛行制御と、画像情報送信とアンテナを複数つけてて、
      ドローンパイロットがゴーグルで立体映像として「観る」らしい!

      上空からの2D座標と、低空からの3D座標をサーバーで分析し、誤差を埋める事で、砲撃(重力で山なりに飛ぶ)
      の着弾をミサイルなみに精密にできる……って事で。

      これってローコストで、少ない資金とリソースで、絨毯爆撃やミサイルの集中攻撃と同じ効果を出せる…って話でないすか?

      つまり、このローコストな攻撃、
      砲撃ちうローテクと、ドローン+通信+AIちう「合わせ技」で、
      これまでなら金かかって仕方なかった
      (爆撃でもミサイルでも)戦争を、
      低予算で展開できるようになった!

      これがウクライナ軍が挽回し始めた理由なんと違いますか?

      「ロシア軍の日本人兵士」を読むと、
      だんだんロシア軍が追い詰められていく背景に、砲撃の激しさがあり、
      それが「痛い所に当たる」ちう精密さにある気がするんですよ!

      そして、この推測が当たるてるなら、
      この技術って、今後の民間の物流を改変し得るし、
      戦争の形態どころか、戦費レベルで変えてしまう!

      NATO諸国がウクライナを見捨てないのも、トランプが親ロシアぽいのにウクライナを見捨てられないのも、

      実は21世紀の軍事と産業構造を変える為のビッグデータの鉱脈かウクライナ戦争であり、
      そこから手を引くと、近未来の技術と産業と軍事の転換に「置いてけぼり」されるからなのでないすか??

      日本政府はとっとと、エンジニアと調査の武官をウクライナに沢山送るへきなのでは??

  2. 山童 より:

    しかしロボットだけで戦争になる未来があるとします。
    それって戦争の意味あるの?

    結局、「人をたくさん殺す」事によって、相手が心理的に耐えられなくする
    というのが「戦争」なんだと想うす。

    「戦争は外交の延長である」だったか
    「戦争は政治の延長である」だったか忘れましたけど。

    政治であろうが外交であろうが、
    つまるところはヒュミントな話で、
    兵士が皆ロボットとなったら、それ
    心理的効果はなくなるすね?

    すると一般市民を狙うしか心理的効果は無いという結末になる。
    でも、それなら化学兵器とか細菌兵器とかお安いのは幾らでもある!

    ロボット兵器やAI兵器ってのが、
    「政治や外交の決着手段としての戦争」というものと根本的に乖離してると想うんですよね。
    身も蓋もないけど、戦争って大量殺人だから意味ある訳でしょ?
    ロボットが壊れるだけの戦争に意味あるのかな?