これ、SKハイニクス的には大丈夫なのかな。
SKハイニックスの60兆ウォン規模のニューヨーク工場、「白紙化の危機」…中国での進展が阻まれる中、米国でも計画を断念
2026年11月4日 06:10
SKハイニックスの米国NANDフラッシュ子会社であるソリダイムが推進していた、450億ドル(約60兆ウォン)規模のニューヨーク州半導体生産工場への投資計画に、赤信号が灯った。
Daumより
シンシアリー氏のところで拾ったネタなのだけれど、SKハイニクスの子会社ソリダイム(Solidigm)が対米投資を止めるとか言い出したのである。
ああ、この展開は不味いね。
ソリダイムの投資先は不透明に
ソリダイムの危機
今回の事態、前大統領のジョー・バイデン氏の半導体法(Chips法)を通じた現地投資誘致方針と、トランプ氏が主導している対支那規制政策の衝突が影響してきている。
この結果、SKハイニクスの子会社ソリダイムが推進していた450億ドル(約60兆ウォン)規模のニューヨーク州半導体生産工場投資計画に警告灯が点灯。
ロイター通信は3日(現地時間)、複数の情報筋を引用し、米商務省がSKハイニックスの中国・大連にあるNANDフラッシュ工場に対する米国製最先端半導体装置の輸出許可申請を承認せず、保留措置をとったと報じた。
Daum「SKハイニックスの60兆ウォン規模の~」より
ご存じ、支那の大連工場はSKハイニクスの抱える将来的な不良債権で、ソリダイムはこの工場を運営している。
将来的な不良債権の意味は、ソリダイムを支える高性能NAND生産能力は設備投資をしないと相対的に劣化するので、好循環を維持するためにはそろそろ大連工場の設備の更新がしたいが、現状ではこの話が怪しくなってきたということだ。
投資の交換条件?
SKハイニクス及びソリダイムは、大連工場の生産を拡大して収益を増やし、その資金で米国工場建設を賄う方針を示していたが、これに用いるアメリカ製の半導体製造に用いる装置の輸出許可が停滞する事態になり、ドミノ的に「対米投資もむずかしくなっちゃったなー」と、ソリダイムが言っているという構図になっている。
SKハイニックス傘下のソリディグムが、米国半導体工場への450億ドル規模の投資について協議中との報道
2026年10月28日
韓国のメモリーチップメーカーSKハイニックス(SKHY)の米国子会社であるソリディグムは、米国商務省と450億ドルを投じて新たな米国半導体製造施設を建設することについて協議していると報じられている。
~~略~~
ソリディグム社は、米国に建設予定の工場への出資を決定する前に、中国・大連にある既存の工場に追加の半導体製造装置を搬入するための許可をワシントンに求めている。
報道によると、同社は中国工場の近代化によって得られる追加収益が、米国でのプロジェクトの資金調達に役立つと米当局に伝えたという。この提案は、米国が中国への先端半導体製造装置の輸出を規制している中で出されたものだ。
Yahoo!Financeより
当時は、SKハイニクスがインテルから不良債権を買わされたと大騒ぎしていた件だが、なんだかんだ今まではお目こぼしされてきていた。
が、新規投資となると話は別である。
米国商務省の判断と、ソリダイム(SKハイニクス)の主張が噛み合いが悪いという話。直ちに危機に陥る話ではないのだが、長期的にはかなり厳しいことになる。
代替地探しはキビシイ
この件は、交渉を続けているようなのだが、プランBも模索を始めたらしい。
SKハイニックスは、中国・大連工場の高性能NANDの生産能力を拡大し、そこで生じる収益と流動性を基に、米国ニューヨーク州に計2つの新規NAND工場を建設するという好循環の構想を推進してきた。しかし、米商務省が国家安全保障上の懸念などを理由に設備の搬入にブレーキをかけたことで、中国工場のプロセス転換が阻まれ、これと連動していたニューヨーク州への投資プロジェクト全体に支障が生じることとなった。
Daum「SKハイニックスの60兆ウォン規模の~」より
そのブランBの「ソリダイムがアメリカ以外の代替工場用地を探し始めた」というところだが、正直これは苦肉の策だろう。
そもそも、新規工場用地取得と、既に建っている工場に追加設備投資するという話では全く条件が異なる。
新規用地取得となれば、政府との交渉から水源確保、電源確保、人材確保、工場建設と、巨額の投資と長期にわたる計画を要する。
半導体業界の技術革新速度は早いので、設備投資の躓きは企業の存続に関わる大きな懸念材料となる。
米当局による対中輸出規制が続けば、SKハイニックスが米国での投資規模を大幅に縮小するか、事業地を他国へ転換せざるを得なくなるだろうとの観測が出ている。
Daum「SKハイニックスの60兆ウォン規模の~」より
トランプ氏が中間選挙の結果劣勢になったとはいえ、この決定に影響が出るかどうかは怪しい。
アメリカ議会こそ対支那投資に対してはキビシイ姿勢をみせているので、行政側がOKを出しても、最終的に足を引っ張られる可能性が高い。「対米投資はしないかもね」という態度は、果たして交渉材料になるのか疑問だ。
それも、大事な交渉の途中でこの揺さぶりが良いのかどうか。
まとめ
半導体を巡る動きは各地で活発に動いている。
今回の冒頭のニュースは、直ちにSKハイニクスが苦しいことになるというものでもないし、いきなり半導体危機には結びつことはないだろう。
だが、韓国経済危機には繋がりそうなんだよね。
何しろ、現在のKOSPIの半分が半導体2社に支えられていて、そのうちのだいたい半分がSKハイニクスによるものなんだよ。

今のところは問題なさそうなので、市場はまだ大きな影響はないと見ているのだろう。だが、将来的には懸念材料を抱えたことは間違いないと思うよ。



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