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【追記】韓国・ソウルで高架道路が崩落――承認前から工事開始の事実が判明

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公共事業
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これはまた、大変な話が出てきたね。

[単独]西小門高架、安全計画承認の5ヶ月前に無断撤去を開始した

入力 2026.06.01 午後7時38分

ソウル西小門の高架道路撤去工事が、建設現場の安全事故を予防するために必ず策定しなければならない安全管理計画の承認前に実施されていたことが確認された。建設技術振興法第62条によると、施工業者は安全管理計画を策定し、発注機関の承認を得た後に着工しなければならない。西小門高架道路の撤去を担当する施工業者は中堅建設会社の興和であり、発注機関はソウル市都市基盤施設本部である。

NAVERより

建設現場には、安全管理計画というものが必要で、当然ながら工事開始前に提出されて、承認されてから着工される流れになる。

ところが、件の事故現場の工事は、承認前から着工がなされていたという。

積み重なる安全性への不信

事故発生とそれに至るまでの問題

直近の記事がこちらになるのだが、このシリーズも続くね。

【追記】韓国・ソウルで高架道路が崩落――現場の隠蔽が明らかに?
うん、これ、現場に責任を押し付けた感じで、事件終結になるかも。でも、本件で本当に問われるべきなのは、工事計画と管理体制の問題だからね。「ブツッ」と破断音がしたのに隠蔽か…3人死亡のソウル高架道路撤去事故、報告書から消された危険な兆候2026…

そろそろ、整理したほうが良いかもしれない。

このような話が出てきていて、簡単に工事の内容を説明すると、ソウル市の西小門高架車道と呼ばれる道路で、1966年に開通したもの。

これが老朽化して2019年には「安全性未達」を意味するD等級判定を受けている。

撤去工事を始めることが出来たのは2025年9月になってから。事故が発生した2026年5月26日までに87.2%の高架が撤去されていた。が、逆に言えば一番工事の難しい部分が後回しにされていたという意味でもある。

通常、施工順序には安全上の合理的理由が求められる。危険箇所を最後まで残すこと自体が直ちに誤りとは言えないが、その場合には相応の安全対策と説明が必要となる。だが、今回後回しにされた合理的な理由はサッパリ語られていない。

安全承認が遅れる

更に、この工事スケジュールが問題となった。

  • 2025年4月30日:西小門高架道路の撤去に着工(おそらく認可されたの意味)
    • 交通規制の審議や住民説明会が行われる
  • 2025年9月:本体工事開始
  • 2026年2月25日:撤去工事の安全管理計画を承認
  • 2026年5月26日:事故発生

発注機関は承認した安全管理計画を「建設工事安全管理総合情報網」(CSI)に登録しなければならない。その計画に基づいて工事が行われる必要があるところ、工事自体は既に始まっていたというのだ。

これは建設技術振興法違反である。同法は、安全管理計画の承認を受けずに着工した施工業者に対し、1年以下の懲役または1千万ウォン以下の罰金に処すると規定している。発注機関も、安全管理計画の承認なしに工事が進められた事実を知っていた場合、300万ウォン以下の過料が科される対象となる。

NAVER「西小門高架、安全計画承認の~」より

罰則規定があっても、それが守られない国というのは知っていたが、人々の生命に関わる安全管理すら疎かにされるとは。

崩壊事故が発生する前、国土交通省傘下の国土安全管理院は、昨年10月と今年1月、ソウル市の依頼により安全管理計画を審査する過程で、主要構造物の安全性を確認し、仮設支柱などの補強計画を策定するよう繰り返し要請していた。国土交通省は、崩壊の原因を究明するために設置された建設事故調査委員会の調査結果に基づき、安全管理計画の策定手続きや履行過程に問題があることが判明した場合、法的措置を講じる方針だ。

ソウル市は「西小門高架道路の撤去工事に関する安全管理計画の最初の承認日は(着工日以降の)昨年10月21日で、当時は条件付き承認だったため、補完を経て今年2月25日に変更承認を行った」とし、法違反の有無については捜査が進行中であると述べた。

NAVER「西小門高架、安全計画承認の~」より

更に酷い話があって、この「安全管理計画」は条件付きで承認されたというのである。それも「仮設支柱などの補強計画を策定する」という条件なのだ。

実際には、そんな仮設支柱などは存在しなかったのだけれど。

再三指摘された補強工事

これに加えて酷い話があって、それがこちら。

[単独]西小門高価「補強警告」を受けても無視…報告書には安全A等級

入力 2026.06.01 午前5時02分

6人の死傷者を出したソウル西小門高価車も事故部位に対して既に7年前に追加補強が必要だという指摘が出たが、実際の措置は亀裂の補修にとどまったことが分かった。

しかし、2024年に作成された改築(性能改善)実施設計報告書には、崩壊した区域の安全性がAまたはB等級と評価されたことが確認された。崩壊当時、現場に出た安全診断チームが危険性を正しく認識できなかった可能性が提起される。

NAVERより

2019年にD級判定が出てしまった西小門高架だが、事故が発生したS9(9番目の天板)-G16(16番目のガーダー)のPC鋼線(内部荷重に耐える鉄線)の破損部分について、「ガーダーとガーダーの間に0.4必要だ」という意見が提示されている。

要は、崩落してしまった桁の周辺は特に問題があると警告が出ていたのである。

事故が発生した上部構造部分でも異常の兆候が確認された。昨年の報告書によると、事故箇所であるS9で幅0.3mm未満のひび割れが7か所発見された。高架橋の他の部分では、同程度の幅のひび割れは見られなかったか、1~2か所に留まっていた。つまり、損傷は事故箇所に集中していたことになる。

NAVER「西小門高価「補強警告」を受けても無視~」より

これもなかなか酷い話なのだが、輪をかけて酷い話がある。

この評価を受けて、表面的な補修をやったのだが、その結果がこちら。

実際、西小門高架を撤去して新設するためにソウル市が提出した「西小門高架改築実施設計報告書」では、今回崩壊したS9区間の安全性等級を「A~B」の状態と評価していた。鋼材の破損内容は安全性評価に記載されていなかった。

NAVER「西小門高価「補強警告」を受けても無視~」より

何故か、A~B等級判定に変わってしまったのである。これについては、もはや意味がわからない。

この事実を説明できる可能性は2つ考えられて、1つは2回目の調査は1回目の調査を反映せずに簡易に行われたものだった。もう1つは補修がなされたことを真に受けて評価を修正したというもの。

どちらにせよ、評価過程に何らかの問題があった可能性は高い。

施工会社も杜撰な対応

もう、これ以上何が出てくるのか?という状況だが、まだ酷い話がある。

また、崩壊の兆候が見られた事故当日、施工会社である興和建設は、高架道路の診断作業の承認を得るため、KORAILと協議を行う中で、「作業前の確認事項」にある使用停止対象および運行に支障をきたす列車の確認、隣接駅長への通報などの安全措置について、すべて「不要」と記入していたことが判明した。事故直前まで乗客を乗せた列車が通過していたことを考慮すれば、列車の通行止めは絶対に必要な措置であったにもかかわらず、実施されなかったことになる。

NAVER「西小門高価「補強警告」を受けても無視~」より

実は、施工を請け負っていた興和建設は、鉄道事業を営むKORAILとの事前協議で、「運行中止」などの手続きを申し込んではいなかった。

なお、興和建設は支柱の施工については、「時間がかかる」「設置費用をもらえていない」という理由で、行わなかった。

今回の話で、犠牲者が少なかったのは幸運であったと言うべきかもしれない。

工事は本当に適切だったのか

昨日の記事で、「プレキャストコンクリートのT桁の上端を、29mm沈降したからといって鉄板で繋ぐ」という愚行に出た話は書いたが、まあまあ酷い話が散見される。

これが側面から見る部分で、赤丸の中が切り込まれている様子がわかる。写真で見る限りT桁構造というのはほぼ間違いなかろう。上から見た写真も添付しておこう。

両側からスリットのように切り込みが入れられている。

このようになり、設計図面とは異なり、事故区間の上板28mのうち21mを先に切り取り、クレーンも使わずに危険性を高めたという指摘が提起されている。

ここに施工会社の興和建設とソウル市が段差を発見したにもかかわらず、国家鉄道公団や韓国鉄道公社に知らせず、列車運行が事故1分前まで続いたという主張も提起された。 ややもすると大型人身事故につながりかねないという説明だ。

毎日経済より

記事には「クレーンも使わずに」という言及があるのだが、当初の「安全管理計画」では、既に明らかにしたように韓国の国交省から「仮設支柱などの補強計画を策定をしろ」と詰められていたところ、クレーンで吊るから問題ないという認識で工事をしていたようだ。

しかし、結果的には写真を見る限り、クレーンで吊るための吊りボルトの設置すら行われていないし、その吊りボルト用の穴すら見当たらない。

考えようによっては、このスリットがワイヤーで吊るために設けられたものであるという風にも理解はできるが、T桁の強度を担保しているはずの上端のコンクリートを両側から切断する行為は、桁の強度を低下させることに他ならない。とても褒められた判断ではないだろう。

何より、この部分は事前評価によって「内部の鋼材が破損している」とされた場所である。

そうすると、このような工事手法を計画したとしたら、計画時点で破綻していたと言うべきだし、現場判断で違う手法を選んだとしたら擁護のしようもない。そして29mm沈降したら鉄板で繋ぐ?老朽化して撤去するプレキャストコンクリート材を?

計画も、工事手法も、安全管理も、事後の対応も、何もかもが不適切であった可能性が出てきた。

まとめ

安全不感症とはよく言ったものである。

韓国経済が不調になって、1997年に韓国はIMFのお世話になった。しかしその前には複数の安全性に関する問題があって、実際に事故に繋がっている。

聖水大橋崩落事故の話から学ぶべきこと
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1994年の聖水大橋、1995年の三豊百貨店の崩壊と、何れも安全性を軽視した結果のトラブルであった。そして今また、KOSPI狂乱の状況にあって経済的な不安が囁かれる中、複数の安全性を軽視した事件が発生しているという。ここ数年でも、光州代表図書館の工事現場で倒壊事故蔚山火力発電所の撤去で倒壊事故国家情報資源管理院で火災完工前に地下駐車場が崩落してしまった韓国マンション務安国際空港で旅客機事故、そして今回の高架崩落事故である。列挙してみただけでも、安全管理への不安を覚える事例が続いている。

歴史は繰り返すとは、この事なのだろうか。

コメント

  1. 匿名 より:

    次から次と酷い話しかないのに口あんぐり。こちらの予想の上回るいい加減さ。腐りきってるとしか言いようかないです。

  2. 山童 より:

    口あんぐり……「酷い話」しかない。
    徹頭徹尾に酷い話。
    ルールあっても遵守する習慣の無いのでは、手のうちようもない。

    • 木霊 木霊 より:

      ルールは守るためにあるわけではないってことなんでしょう。
      斜め上におかしなことをやっているのが凄い。

  3. ken より:

    日本でも港湾クレーンの落下事故をやらかしてますから笑ってられませんね。他山の石として、身を引き締めてほしいものです。

    • 木霊 木霊 より:

      JFEスチール東日本製鉄所の話でしょうか?
      それとも、数年前には名古屋港で荷を落とす事故もありましたが。

      JFEスチールの話は、まだ原因が確定していません。
      僕の調べている限りでいえば、そもそもあの手の大型クレーン解体のノウハウが共有されていない状況でして。手探りで解体している部分も結構あります。あの事故がどのような原因で、今後どうしていくのかは注意していく必要があるものの、しっかり原因追及して解体手法の確立を望みたいですね。