バカバカしいニュースがあったので、軽く整理しておこう。
【速報】国旗損壊罪法、55%が評価
2026年07月26日 16時33分
共同通信世論調査で、日本国旗を傷つける行為に刑罰を科す日本国旗損壊罪法を「評価する」は55.8%、「評価しない」は38.9%だった。
47NEWSより
全く必要のない速報情報だが、一体何をどうやって世論調査をして、どうやって集計したのかも説明しないまま速報を打つこの姿勢は、賛同しかねる。
そうした、記事批判はさておき、国旗損壊罪に関しては軽く整理しておこう。
何処に目を向けるべき法律なのか
国旗損壊罪に関する話
関連記事はこちらに示しておく。


ここで整理した点は以下の通りだ。
- 表現の自由には限界がある
- 立法事実はある
- 制度的バランスを欠く(外国国旗損壊罪とのバランス)
- 器物損壊罪では足りない
- 罪刑法定主義的に不足部分があるが、ここは議論で補うべき
今もこの考えは大きくは変わらないのだが、産経新聞に載った伊藤氏の解説がなかなか素晴らしかったので紹介しておきたい。
なお、この記事は無料会員に登録した後でないと、中身が読めないのだが……、読むだけの価値はあると思う。無料会員登録するとちょっと煩わしい部分もあるのだが、そこを甘受できるのであれば、読んで頂きたい内容であると思う。
こうした記事の内容に触れるわけではないが、賛否より本来何を議論すべきだったかについて、次に少し触れていきたい。
8月13日に施行
24日の公布で来月の13日には公布されるスケジュールになっている。
国旗損壊罪、8月13日施行 法公布、適切運用に課題
7/24(金) 9:20配信
日本の国旗を傷つける行為に刑罰を科す日本国旗損壊罪法が24日、公布された。施行日は8月13日。国旗を「著しく不快、嫌悪の情を催させる方法」で公然と損壊、除去、汚損した場合、2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金を科す。処罰対象が曖昧で、捜査機関による拡大解釈のほか、憲法が保障する表現や思想の自由を侵害する恐れが指摘されており、適切な法運用が課題となる。
Yahoo!NEWSより
共同通信って本当に下衆なメディアだなと、これを読んでも感じる。理由は簡単で、法律に対する懸念しか書いていないからだ。利点もあれば欠点もあるのは当然だ。
共同通信が書かないので、法整備をした意義については触れておこう。
国旗損壊罪が公布された意義として、一番大きな点は、外国国旗損壊だけが禁止されるという不均衡な状態が是正されることだ。
日本においては外国国旗だけが保護され、自国の国旗は保護対象にならないということの意味が、保護に値しない存在だという意味を産みかねない。
同様に尊崇の念を抱くべきであり、法的保護を同等に与えるべきという整理にしておく必要がある。つまり、本当に国旗損壊が「個人の表現の自由」として守られるべきであれば、外国国旗に関しても同様の立場に置くべきなのである。
左警戒、右見張れ
伊藤氏の解説に関して会員以外の方が読めないので、その中身について触れるのはマナー違反であるのだが、一言だけ引用。それが「左警戒、右見張れ」なのだ。
第52回 No.052 左警戒、右見張り
2017年9月28日
かつて、海上自衛隊で艦隊勤務についていたことがあります。
幹部候補生学校を卒業して幹部自衛官に任官し、遠洋航海で鍛えられた後、初任幹部として護衛艦に乗組むと、固有の配置の他に航海中は艦橋で当直に立たなければなりません。
~~略~~
この時に艦長や航海指揮官からよく指導されたのが「左警戒、右見張り」という言葉です。
船が航行中、左側で何かが起こったとします。
左の見張りが潜望鏡を視認したとか、左側を走っていた船がいきなり炎に包まれたりすると、思わずそちらを見てしまいます。
ところが、総員が左を注視していると、右から忍び寄ってくる敵に気が付かずにやられてしまうことがあります。
つまり、いかに一方で警戒すべき事態が生じていても、反対側への注意を怠ってはならないという教えなのです。
株式会社イージスクライシスマネジメントのサイトより
産経新聞に開示されている意見とは別の切り口で言及したいのだが、左派向けの法律に見えて、今回のこの法案の施行の意義は右派に対しての警戒にもなる。
国旗損壊罪の施行に照らして見るに、原則としてはどんな国旗であれ敬意を抱き、大切に扱って欲しいという話であって、それは国が違うからといって区別する必要はない。それだけの話なのではある。
つまり、整理としては国旗も外国旗も同様に扱うべきだという整理になったよということなのである。
そうした場合に、「本当は何を保護すべきだったのか」を今一度、左派も右派も考え直すべき機会になったと思うのである。
この法律は、左派を縛るためだけのものではない。どの国の国旗であれ、公然と侮辱する行為を刑法上一定の範囲で抑制するという制度である。だからこそ、右派も左派も、自分に都合の良い場面だけ法律を持ち出すのではなく、一貫した姿勢で向き合う必要がある。
その立場になった上で、表現の自由とのバランスをどうやってとっていくべきかを、改めて整理すべきではないだろうか。
まとめ
速報を打って「支持率がこれだけ」という評価をしている共同通信社のやり方は実に不快である。
だが、それはそれとして今回の国旗損壊罪の成立は、どんな意味があるかを冷静に考えた方が良かろうと思う。実際に、罪に問うには高いハードルが設定されているので、現時点でも表現の自由との均衡にも一定の配慮が見られる。逆に言えば、自国であれ他国であれ、対象を「旗」にしてそれを損壊する自由は、表現として許されるべきか否かは議論されて良いタイミングだろうと思う。
敢えて言えば、「国を象徴する旗を損壊することで怒りや抗議の意思を表現すること自体を、否定するつもり」はない。しかし、そのような表現を刑法上どこまで許容し、どこから制限すべきかは、民主社会において議論されるべき問題である。その点こそ、今回の国旗損壊罪を契機に冷静に議論されるべきではないだろうか。



コメント
国旗が保護されて、日の丸を祝慶日に掲揚できるようになったーこう言うお祖父ちゃんが近所にいるんですよ。税金で運営されている公共空間には、毎日日の丸を掲げるべきです。
国旗にアレルギーをもつ精神が異常なのです。例えば、この人とか。
石破前首相、国旗損壊処罰法に否定的見方「刑罰で強制するものではない」「愛国心は強制するものでない」(読売7/26)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20260726-GYT1T00219/