また碌でもない続報だけど、韓国らしさを感じる。……それで良いのか?とは思うけれど。
「各自が基本を守っていれば防げた」韓国・4人死亡の図書館崩落事故…ずさんな溶接と手抜き工事が招いた「人災」
2026年7月18日 11:40
韓国・光州 地検公共捜査部は6日、「光州代表図書館」の建設現場で起きた構造物崩落事故をめぐり、現場管理や施工に重大な過失があったとして、施工会社の現場代理人や下請け会社の代表、監理団長ら主要責任者4人を業務上過失致死などの罪で拘束起訴し、7人を在宅起訴したと発表した。また、法人4社もあわせて起訴された。
AFPより
韓国・光州で建設中だった図書館の倒壊事故が発生したのは2025年11月である。その後、事故調査を経て、2026年7月6日に関係者4人が拘束起訴され、7人が在宅起訴された。
逮捕事件に発展
事件の概要
先ずは関連記事リンクを。

光州代表図書館は、以下のようなデザインで建てられる予定であった。

ところが、建設中だったこの建物が倒壊。

現場作業員4人が構造物の下敷きになって、犠牲になってしまった。改めてお悔やみ申し上げる。
で、この記事を書いた時にも指摘したんだけど、この構造は強度的に問題があるのではないか?特に、プレキャスト工法で作らねばならないところ、現場で溶接してコンクリ打設なんてとんでもない、というような指摘をしている。
これは、この図書館がトラス構造の片持ち保持をする形状を採用したことに起因する。
ザックリ説明すると、トラス構造は、三角形を連続させることで荷重を各部材へ分散する構造であり、本来は両端で支持することで高い強度を発揮する。一方、この図書館は大きく張り出した片持ち構造を採用しており、施工途中には仮設支持や施工順序が極めて重要になる設計だった。
が、今回の続報は、そういう構造上の問題だけではなく、施工管理がダメだったという結論になったらしい。
検察の調査により、事故は長期間にわたるずさんな施工と安全管理の欠如が重なった「人災」であったことが判明した。鉄骨の製作・設置段階で主要接合部の溶接が設計図と異なり不良であったほか、鉄筋挿入の不備、打設時の作業者の立ち入り統制といった危険対応体制の無視など、現場全般の品質・安全管理体制が機能していなかったことが確認された。
AFP「各自が基本を守っていれば防げた~」より
そうかー、施工管理や安全確認の不備が確認されちゃったか。
構造的な問題は解消したのか
トラス構造で片持ちというとんでもない構造の図書館だが、建設に当たってはかなり費用が抑えられていたようだ。

こんな形の完成図が紹介されているが、構造力学的な観点から不安を覚える外見である。上紹介した横から見た全体図を見るとギリギリバランスが保てるかもしれない?とは思えるのだが、そのバランスを保つためには、全体が完成している必要があった。トラス構造を採用したのだから、そこは避けて通れない。
つまり、設計時点で施工現場泣かせの構造だったのである。ところが、お決まりの費用圧縮のために手抜き工事をしちゃったらしい。
「勝手に溶接へ変更」…4人死亡の韓国・図書館崩落事故、施工会社の“お粗末な仕様変更”と手抜き工事の実態
2026年6月19日 17:30
作業員4人が死亡した韓国・光州 代表図書館の崩落事故で、施工会社が適法な手続きを経ずに施工詳細図を変更し、主要な接合部を現場での溶接方式に変えて工事を進めていたことが、地元警察の調べで明らかになった。
AFPより
捜査によると、接合部の溶接不良や品質管理の不備が確認されていたようだ。それどころか「現場での溶接方式に変えて」しまったとある。
本来は、工場で溶接機を使って、しっかり溶接して構造強度を出す想定だったのだろう。それを現場溶接に変えてしまった段階で、かなり不安を覚える。
国立科学捜査研究院などの専門機関による鑑定でも、接合部の溶接不良や品質管理の不備によって構造物が荷重に耐え切れなくなり、崩落に至ったことが裏付けられた。特に、主要接合部の溶接品質は設計基準を大きく下回っていたという。
AFP「勝手に溶接へ変更~」より
ところが現場溶接に不備があり、品質管理がなされていなかった。結果、崩落に至ったとの見解である。特に主要接合部の溶接品質に問題があったとは、恐れ知らずにも程がある。
更に、溶接も溶け込み不足どころか溶接偽装がなされている始末。
警察は施工過程で設計変更手続きなしに工場溶接部位を現場溶接に変えて施工した事実も確認した。 一部の接合部では鉄筋挿入、溶接量不足、側面溶接漏れなどが発見され、無資格溶接工まで投入されたことが調査された。 非破壊検査で不良溶接が確認されたにもかかわらず、全数検査を実施しないまま工事が続いていたことが分かった。
毎日経済より
ただ、当初指摘されたように設計的にも問題があった可能性があり、現時点ではそこは問題があったかどうか分かっていない。
構造的に無理があったんだろうな、とは思う。冒頭の報道にはそういった観点では追求されていないようだが。
空中でのコンクリート打設
そして、もう1つ気になったのが、鉄骨を組んだ上でコンクリート打設しているのだが、これがかなり宜しくない。
続けて「コンクリート打設過程でスラブ自重と作業荷重を接合部が耐えられず破断したと見られる」として「今後の構造計算の適正性、接合部設計が正しくなされたのか、施工が設計どおり進行されたのかなどを総合的に確認しなければならない」と診断した。
ソン教授は特に「2021年のファジョンアイパーク崩壊事故は鉄筋コンクリート構造でドンバリ問題が核心だったが、今回の事故は鉄骨構造の接合部が問題という点で完全に異なるタイプ」と強調した。
毎日経済より
記事でもスラブ自重と作業荷重に耐えられなかったと書かれているが、そもそもRC造の場合、引っ張り荷重を担当するのが鉄骨で圧縮荷重を担当するのがコンクリートという役割分担がある。
ところが、空中に骨組みを組み立てた上でコンクリ打設というと、ビルの施工などとは違い、流動性のあるコンクリートを流す過程で偏荷重が発生することになる。
バランス的に1スパン分組み上がってから強度の出るタイプのトラス構造とは、相性が悪いのだ。
まとめ
今回分かったことは、設計的にも首を傾げるような構造ではあったが、その施工過程において設計強度を出すために必要な工事手順が守れていなかったこと、強度低下が避けられない杜撰な施工があったこと、などが判明して逮捕者まで出てしまった。
韓国の場合は、こうした事例が繰り返されてきたので、直ちに改善する話だとも思えないけれど、これを機に安全管理にもっと気を配るように見直して欲しいね。



コメント
亡くなった作業員の方は気の毒。
合掌。
ただ…😮💨
なんでいつも「こう」なのこの国は?
木霊様もお人柄で、最近は皮肉を言うとか、呆れるとかよりも、
気の毒感とか、しっかりしなよ感か文面に強く出るようなった。
せめて現場作業員やスタッフの命はきちんと護れよ!!
先進国に仲間入りしたと浮かれるならばさ!やれよ!!
まぁ、毎度これだと記事を書く方も疲れちゃうすよね。
付録)びっくりしたなぁもう!
最近、一軒残らず注文住宅Onlyという高級住宅町に行ってきました。
ゲートシティじゃないけど、嫌味でない程度にゲートシティな。
んで〜びっくり!
①工事作業員の仮設トイレ借りたら、
仮設トイレにウオシュレットとクーラーかついてた😦😦😦
なんでも上流の住民から「つけなさい!」とゼネコンに御指摘が。
②解体用大型重機のオペレーターが
外国人だった!
重機のオペって、あれはブルーカラーでも上級職で、とくに大型解体現場とかで観る、デカいのは、ラフターのオペレーターと同じ高給取り!
③図面みて監督してる(指示出し)人がが外国人だった。
いっときますが、そこ超高級住宅街っす。最近に落ち目の田園調布とかではなく、アップカマーな方でして。
ついに日本の人手不足も、ここまて来たか? と頭抱えた!
【各自」が基本を守っていれば・・・
「各自」に設計者や無理な構造を要求したデザイナー、施主なども入れたいなぁ。
全くもって匿名様が正しい!
こんにちは。
>「各自が基本を守っていれば防げた」
それが出来れば苦労はしねぇ!
そもそも、大中華小中華の文化においては、
・複数人で働く
・誰かが手を抜く(楽をする)
・自分が損をしたと思う、感じる
・カンシャク起こるニダ!
・この怨みを晴らすには、自分も手を抜いてより得をするほか無い。
ですからね。
相互監視の下、全員が一様に手を抜くのは様式美と言えましょう。
そんな国に生まれなかったことを、親に感謝してます……