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日産は笑えない 中国市場に縛られたドイツ車メーカーの苦境

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経済
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三菱とホンダが挙がって、日産がスルーされているってことは、「そういうこと」なんだろうか。

三菱自動車もホンダも中国を捨てて本当によかった…”勝ちすぎたドイツ車メーカー”が辿った悲劇的な結末

2026/06/30 17:00

中国の景気が低迷を続ける中、撤退したり事業を縮小したりする日本企業が相次いで報じられている。戦略コンサルタントの伊藤隆太さんは「三菱自動車もホンダも、資本と技術を中国に縛られる前に手を打った。一方、中国市場で勝ちすぎたドイツ企業は、巨大な投資が足かせとなり、動けなくなっている」という――。

President Onlineより

支那経済の縮小傾向は深刻なレベルにあり、その辺りは先日も追求している。敢えてクドく書く必要はないのでそちらはさておき、自動車業界の苦境は、トレンドの読み間違えということなのだろうね。

そして、冒頭で日産のことに触れたが、ドイツ企業を笑えないのが日産の実情なのだ。

落日のドイツ車

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支那で売上げを落とすドイツ車

先ずは、支那経済に関する先日の記事へのリンクを貼っておく。

支那の副首席が「多国間主義」と、その狙いは
二度見をしてしまうようなお笑いニュースだが、支那にはそういう自覚はないのかもしれない。中国・韓正国家副主席「新興国の利益守る」 米念頭に多国間主義訴え2026年7月3日 18:38中国の韓正国家副主席は3日、保護主義的な政策に傾くトランプ米…
【追記】支那の副首席が「多国間主義」――武漢衆邦銀行を公的管理下に
追記とするべきか迷ったのだけれど、関係のある話ではある。中国、武漢衆邦銀行を公的管理下に 「重大な信用リスク」2026年7月4日 9:03中国の国家金融監督管理総局と湖北省は3日、同省の民営銀行、武漢衆邦銀行の経営権を接収し、公的管理下に置…

この2つで大まかな方向性は分かっていただけると思うが、この他にも色々書いてはいる。

で、このアブナイ支那経済に依拠してしまったが為に、撤退もままならないというのが、ドイツ車の苦境というのがPresident Onlineの記事の内容で、概ね同意できる。

かつて中国は、多少の政治リスクを抱えても入り込む価値のある巨大市場だった。いまは市場の大きさそのものが、供給網、技術、資本を一つの政治空間に縛りつけるリスクにもなっている。

President Online「三菱自動車もホンダも中国を捨てて本当によかった~」より

チャイナリスクの算定を誤った企業は、エラい目に遭っているという話だよね。

判断ミスが影響

だが、これはドイツの経済構造的に仕方のない面はあったのだ。

AfD支持率上昇の背景にあるドイツ経済の停滞
ドイツさんは、これだから。ドイツのメルツ首相、右派伸長に警告「ナチス時代に逆戻り」「二度と戻りたくない」2026/6/7 06:14ドイツのメルツ首相は6日、9月に州議会選が予定される北東部メクレンブルク・フォアポンメルン州で演説し、反移民…
ドイツ鉄道全土で停止、その背景にある東西統一のツケ
ドイツぇぇ。「欧州の優等生」と呼ばれた国も、随分と変わってしまった印象がある。ドイツ鉄道が全土で停止 無線網に大規模障害、多数の乗客が足止め2026/6/24 12:53ドイツ鉄道は23日夜、デジタル鉄道無線網に大規模な障害が発生したとして…

これまた自分の記事の引用で申し訳ないが、ドイツでは今、ドイツ経済について大きく分けると2つの問題を抱えている。

  • 労働環境において労働者側の権利を強くしすぎて、身動きが取れなくなってしまった
  • エネルギー政策の失敗により、「安価な電力」の安定供給に不安を抱えている

これまでも散々書いてきたので、概ね納得していただけることだと思う。

そこで、ドイツ車メーカーは、国内に工場を作るよりも海外で作った方が儲かるよね?!という判断になって、一番大きかった支那市場に工場を作ったのである。

フォルクスワーゲン、BMW、ポルシェ、BASFにとって、中国は単なる販売先ではなく、成長計画の前提だった。だから前提が壊れると、損益だけでなく産業戦略そのものが揺れる。ドイツ政府は対中「デリスキング」を掲げてきたが、企業の投資残高と現場の雇用は簡単には減らない。成功体験は、時に最も重い足かせになる。

President Online「三菱自動車もホンダも中国を捨てて本当によかった~」より

ドイツの主要メーカーは挙って支那に大きな工場を建てたのだ。

  • BMWは、瀋陽の生産拠点に200億元(当時のドル換算で27億6000万ドル)投資
  • BASFは、広東省湛江の化学コンプレックスに約90億ユーロを投じ、2028年までに完成させる計画を進めている
  • VWは、安徽省に30億ユーロ(約35億ドル)規模の投資をし、広大な研究開発・テストセンターを構築

支那の強みである電子部品の入手が容易であり、開発拠点が販売国にあることで、開発スピードの加速が可能という判断が一概に間違いだったとは言えない。

が、結果的には裏目に出た。

ドイツ自動車産業の揺らぎは、フォルクスワーゲンに集約される。同社の2025年営業利益は89億ユーロへ半減し、ドイツでは2030年までに約5万人の人員削減を見込む。中国では2024年に比亜迪(BYD)に首位を奪われ、2025年には吉利汽車にも抜かれて3位に転落した。これらの業績悪化と人員削減計画はロイターが2026年3月10日に詳報している。

~~略~~

ポルシェの数字は、中国依存の危うさを象徴する。ポルシェAGが2026年3月11日に公表した2025年通期決算によれば、売上高は362億7000万ユーロ、営業利益は4億1300万ユーロにとどまり、営業利益率は2024年の14.1%から1.1%へ急落した。

President Online「三菱自動車もホンダも中国を捨てて本当によかった~」より

支那経済が縮小している上に、EVに政策的に注力している支那における販売戦略は、世界に通用するかというと、これが難しい。結局、この判断は支那の経済政策の上で戦っていくという意味になってしまう。

逆説的に日産の苦境を示す

日産の凋落ぶりは皆さんの知るところになったが、実際のところドイツと似たような状況にある。

日産が中国・常州工場を閉鎖した背景事情

2024年06月25日

日産自動車は中国江蘇省常州市にある常州工場(写真)を閉鎖した。生産能力は年間約13万台で中国全体の約1割に相当する。中国では現地完成車メーカー(OEM)が新エネルギー車(NEV)で攻勢をかけており日系各社の販売が低迷している。工場閉鎖で能力適正化を図り反転につなげる。

ニュースイッチより

何年も前から支那市場での売上げ不振や、工場閉鎖などのニュースがあったが、その結果、2025年3月期(2024年度)の連結最終損益は7000億〜7500億円規模という巨額の赤字を抱えることになる。

しかし、損切りが出来ない状況なので、更に追加投資をするらしい。

一方、President Onlineの記事では、早めに中国市場から距離を置いたことを評価しているが、僕はそうは思わない。

両社とも支那事業が思うように伸びず、結果として追加投資を抑える形になった面が大きい。言い換えれば、積極的に撤退したというより、深追いする余力も必要性もなかった。その結果、ドイツ勢のような巨額投資を抱え込まずに済んだという「けがの功名」の側面がある。

更なる投資のリスク

一方で日産は、中国市場の縮小を見越して撤退するのではなく、むしろ支那市場で巻き返しを図るという逆の選択をしている。

日産の変革は、「中国中心」戦略にも大きく依存している。同社初の戦略的な純電気セダンであるN7は、中国チームに「合弁事業認可」を与えた成果の象徴であり、その性能には大きな期待が寄せられている。

初期の市場フィードバックによると、ピーク時には月間約1万台を売り上げ、半年間で5万台を納車したことから、日産の電動化にとって「救命の一本」と市場から評価されている。N7の売れ行きは、中国における日産のNEV(新エネルギー車)への移行の成否を左右するだろう。N7は「順調なスタート」を切ったものの、「安心」を維持するためには、N7を皮切りとする今後の製品ラインナップが引き続き市場の支持を得なければならない。

Gasgooより

こんな状況で、支那に依存しすぎたが故に、日産の戦略も支那の方針に沿ったものに塗り替えるしかない始末。

日産が開発期間2年に半減、次期スカイラインから 社長「中国に学ぶ」

2026年6月12日 2:00

日産自動車は新型車の開発期間を従来の半分にする。今冬に公開する次期「スカイライン」では2年強と従来の55カ月から縮める。人工知能(AI)の活用や兄弟車の同時開発で機動的に新型車を投入し、中国勢に対抗する。

日本経済新聞より

断末魔のようにしか見えないが、日産は開発期間を半減する気らしい。効率化と言えば聞こえはいいが、実際のところ支那は「自動車文化が違う」のだ。

日本では新製品投入前に、徹底的に製品テストをして問題を洗い出すというようなアプローチを採るが、この期間を55ヶ月から24ヶ月強にまで半減させるというのだ。

日本や欧州、北米では、自動車は十年近く使われる耐久消費財であり、品質や信頼性がブランド価値を支えてきた。一方で支那市場では短期サイクルで開発を回さないと勝負にすらならない。だがその勝つための開発手法が、そのまま世界市場で通用するとは限らないのだ。これはドイツ企業にも同じことが言える。

それが故に、ドイツ企業も苦しいが、日産もドイツ企業のことを笑えない状況というのが現在置なのだ。

まとめ

ドイツ企業も日産も、支那において何とか逆転して再起を図ろうとしている。しかし、現実はそんなに甘くないと思う。

上に示した通り、支那経済の没落っぷりはなかなか深刻で、これから好景気に沸くという時代を迎えるには、暫しのタイムラグが必要となる。いや、もしかしたらそんな時代は来ないかもしれない。それほどまでに深刻な経済状態なのである。

先行き不透明な経済環境で、更に薄い勝ち筋を探すというのは、かなり分の悪い賭けだ。そんな中で生き残っていく選択をするのは、なかなかの苦行と言わざるを得ない。

支那と心中するつもりなら止めはしないが、そうでないなら損切りを急いだ方が良いと思う。

コメント

  1. 山童 より:

    日産は愛のスカイラインしか知らんので、
    例によって無責任な放言します

    足回りよいSUV作って売れよ!

    シナ人と地方政府の痴呆ぶりから、今後のシナの地方都市はSUVと推理いたす。

    トランプ支持者を観て欲しいんすが、 
    ほぼ全員がピックアップトラックかSUVに乗ってますわね?
    何でか?
    ニューヨーク、LAみたいな大都市いがいは舗装がガタガタだからす!
    シナもUSAもムダに広いからね。
    動脈たる州間高速道路などはアスファルトどころかコンクリ敷きだったりして整備はガッチリ!
    しかし郊外に出ると、穴だらけ🤣
    シナ人もヤンキーも細かいことガタガタ言わない民族性なせいか?
    だから、牧場主みたいな富裕なトランプ支持者でもSUVなんすよ!
    CMで出てくるようなタウンユースなスポーツカーやアルファードみたいのだと、
    腹をするする!

    木霊様の記事を読む限り、北京はさらに
    地方政府に債務を押し付けて逃げる気まんまんなようですよね?
    んでさ、地方政府はこれまた目先の儲けしか考えてこなかった(バブルが永遠に続くと思ってた)から、
    道路整備や舗装企業の育成とか、でんでんしてないの🤣 これ重慶の共産党幹部の子弟である留学生か聞いてる話ね!

    ちう事はすよ、これから、どんどんと
    韓国みたいな「とつぜん道路が陥没」とか起きてくるんけすよ!
    そっちに引きづられて、一般的な道路舗装とか手抜きうどんになる!
    そこでSUVっすよ!
    ガタガタの省道134号線も軽快に走れます 
    とかね!

    いっそトヨタから部品もらうとか!

    トヨタ車は、射程の長いロケットランチャーを後部に載せてた小国が、
    旧式なソ連戦車で攻めてきた地域の中規模国家の戦車師団を壊滅させてる、
    戦車の射程外からぶっ放して、すたこら逃げるヒットアンドアウェイ!
    これが大成功して一躍、「トヨタは最高な兵器メーカー」として名を馳せる! 
    世界中の反政府組織にファンができた!
    (エンジンもソマリア海賊の攻撃ボートで大活躍!)
    間違いなくトヨタのランクルの走破性の良さに由来してますね!

    日産の場合は、別にトヨタのようにゲリラや軍閥に認めてもらう必要ないのだから、
    本格的なダートの走破性まては求められない。ほう考えれば、
    これから破綻してゆくシナの地方都市で、
    燃費良く、穴ボコ路面も平気なSUVを売れば需要あるんでねすか??

    • 山童 より:

      ちなみにトランプ支持者も都市部の会場では、シティカーを金持ち層の支持者も乗ってきてます。
      理由は簡単で、かれらは自家用機やヘリを使うからですよ。
      ヘリポートや飛行場からしか車はのらないもの。そもそも自分で運転しないし。

  2. 砂漠の男 より:

    ドイツ自動車産業の斜陽化は、負けが込むとゴールポストを動かす「欧州常識」と表裏一体です。最近メルツ首相がゴニョゴニョ言っていますが、もはや諸々が手遅れです。冷戦後、ドイツを凋落させてきたのは、メルケルとシュレーダーの23年にわたる連立左翼政権です。

  3. 匿名 より:

    トヨタも対中巨額投資しているが大丈夫なの?
    ちなみに中国で最低品質評価車は起亜